総選挙の結果と今後の課題【おやじのつぶやき】
衆院解散総選挙は、
自民党が単独過半数を優に超える294議席を獲得。
いっぽう、民主党はというと
選挙前には230議席あったのが今回は、たったの57議席。
およそ4分の1で完全なる敗北である。
まず今回の総選挙で私が非常に残念なのは
投票率は戦後最低だったという事。
圧勝したように思われる自民党ですが、
自民党への信頼が完全に回復したとはとてもいえない。
むしろ、民主党への失望と落胆が増幅している
「敵失」と言える勝利といったところだろう。
ある当選した自民党議員が
「皆さんの大変な期待をいただいた」などと、
さっそく勘違い発言をしていたが、
国民が期待した勝利などでは決してないと断言できる。
小選挙区の結果は、
得票数約6000万票の中、
自民党の獲得票数は約2500万票。
得票率にして、たったの約43%に過ぎません。
ところが獲得議席数で見ると、
小選挙区300議席中、自民党が237議席ですから、
全体のなんと79%。
民主党政権に対する失望で仕方なくの投票と
「死に票」が増えた結果の小選挙区制の怖さです。
いっぽう比例区では自民党の得票率は約28%にすぎず、
前回の55議席から2つ伸ばし57議席で獲得議席率はたった31%なのです。
この比例区の結果の方が実は
民意に近い結果といえるのではないでしょうか?
どう見ても、圧勝と言える結果ではない。
簡単に言うと国民の4割しか支持していない政権なのです。
新政権は獲得議席ほどの期待を国民から得たわけではないということを
肝に銘じておくべきでしょう。
そして国民のみなさん!過去の自民党を思い出してください。
官僚組織の長年の癒着、なれ合い体質!
政治家と官僚たちが作り得た借金!
民意を無視した年金制度!増税!
いたる所で制度疲労をおこしていたのです。
私から言わせて貰うと
「まず、自民党と官僚たちが作り得た借金を国民に返してから始めろ!」と
新政権への課題は山積みです。
脱原発、消費税増税、TPP参加問題などに加えて
デフレからの早期脱却、政権運営と山積する政治課題への対応、
補正予算、そして景気対策や社会保障は、いつまでに、どうするか?
事態の深刻さが増す、外交・安全保障にどう取り組むのか?
数々の問題をどう立て直すのかを明確にし、実行しなければなりません。
ひとたび期待を裏切るような政治が見え隠れすると、
たちまち逆風に晒されることになる事は解っているはずです。
一度国民に見放された自民党政権への国民の目はやさしくないでしょう。
本当にこの日本を再建するという強い気持ち、
強い意志と覚悟を見せてくれているか。
みなさんも真実を見抜く確かな目をもって
厳しく新政権へ接してほしいと思います。